岡田 富夫 1966年入学
私は、「大学での専攻は?」と聞かれたなら、SESでした! と言えるほど、ここで多くを学び、その後の人生の糧を得ました。印象深い思い出を2つ述べます。
その1つは、1年の大学祭でのドラマ公演です。レディ・グレゴリーの『The rising of the moon』という劇でした。ダブルキャストを組み、私は寺井清君と、もう一組は石津英男君と中川君でそれぞれ2回公演しました。
北野邦孝先輩の演出のもと、ドンキャッシュマンという人にも発音、演技指導を受けながら稽古をしました。劇中歌も2曲あり、またパイプタバコを吸う場面があり、初めてタバコを覚えました。公演では、舞台に立った役者の快感をちょっぴり味わえたものです。
公演は大成功でしたし、私にとっては英語力よりも何よりも、大きな自信を得ることができ、SESのなかで自分の存在位置を見つけることができました。
翌年の大学祭では私と篠塚(現、菅沼)文子さんと演出を担当して、『Sister’s tragedy』を公演しました。キャストは1年後輩の本田(現、山本)利枝さん、榎本栄子さん、湯浅節子さんでした。
SES活動では、スピーチやディベートにも参加しましたが、やはりドラマが一番楽しかったと思っています。
もう1つは、SESは様々な考えの人達が集まったところでして、英語以外にも学んだ事がありました。私と同じ経済学科の先輩、川又稔さんは、パッペンハイム著の『近代人の疎外』を読み、討論する場を部室で設けました。私はこの場のおかげでマルクスやヘーゲルの哲学を知ることが出来、歴史や経済、社会に対する1つの見方を学びました。
以上我がSESに悔いなしであります。
プロファイル
岡田 富夫(おかだ とみお)
1966年入学 文理学部経済学科
1970年 横浜ゴム㈱ 入社
1971年 〃 退社
1996年 ㈱三協印刷社 入社
現在に至る (同社にてシニア職)
名前はペンネームでも構いません。
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